現在数百万人の患者がいる糖尿病という病気はよく知られていますが、実際に糖尿病になると、どのような問題があるかは今ひとつ知られていないような気がします。
糖尿病の合併症で恐ろしいのは、失明と壊死による足の切断です。
また、腎臓が損傷を受けると、一生人工透析をしなければならなくなる場合もあります。
中途失明者する方だけでも、毎年3000人もいるのです。
では、なぜ糖尿病で失明したりするのか?
糖尿病患者の血液は、ブドウ糖が多いので、ねばねばした状態になります。
そうすると、赤血球同士がくっつきやすくなり、かたまりとなって毛細血管がつまってしまいます。
網膜でこれが起こるのが、糖尿病性網膜症であり、症状が進んでからでは治療しても進行が止められず、視野がせまくなったり、失明に至ったりします。
足先で起これば、組織が壊死して、最悪切断せざるを得なくなるし、腎臓内の毛細血管が損傷を受ければ糖尿病性腎症になります。
糖尿病の恐ろしいのは、糖尿病と診断されても、とりあえず特に自覚症状が表れない点です。
医者に生活習慣を改めるようにいわれても、今まで通り暴飲暴食しても、すぐには異常が表れないので、なかなか節制できないのです。
気がつくと足の傷が治りにくくなっていたり、腎臓の機能が衰えていたりします。
目の場合が一番の恐怖です。
一般に、視界の一部が見えなくなっていても、特に両目で見ていると、最初はなかなか気付きません。(よく新聞などに載っている、紙面の中央を見て、視界が欠けている部分がないかチェックする広告は、視界の欠落を調べるためです。)
気が付いたときには視界の中央付近にまで見えない場所が広がっていて、それからあわてて治療しても、そのまま進行を止めることができないことが多いのです。
中途失明は、想像以上にストレスになります。
中年以降に失明した場合、先天性の場合と違って適応力が弱いので、多くの場合、仕事が続けられないのはいうまでもなく、生きていくだけで大変になるのです。
もうひとつ問題があります。
現在の健康診断では、初期の糖尿病を見つけにくいのです。
一般に多く行なわれているのは、空腹時の採血による血糖値の検査ですが、実は、この検査では多くの初期の糖尿病、それから予備軍の人を見落としてしまうのです。
ちゃんと見つけるためには、ブドウ糖を飲んで、その後30分、1時間、2時間と採血して検査する糖負荷検査をしたほうがよいです。
その段階で見つかれば、より進行を食い止め、生涯にわたって悪化させずにすむ可能性が高くなるからです。
特に、身内に糖尿病患者がいる方は注意してください。
糖尿病は遺伝する要素が強いといわれているからです。
ちなみに、現在まで糖尿病の遺伝子がなくならなかったのは、つい最近まで人類は飢えとたたかっていることが多くて、糖尿病の遺伝子を持っていてもなかなか発症しなかったからです。
もし、あなたが糖尿病と診断されたら、とにかく生活習慣を改善してください。
大変なのは症状が進んだときのインスリンの自己注射だけではないのですから。
逆に糖尿病または糖尿病予備軍と診断されても、生活習慣に気をつけて、元気に天寿を全うする人も多いです。
いわゆる一病息災、どこかひとつ悪いところがあると、それを大事にすることにより健康にいられるということですね。
糖尿病患者の人には、そうなってもらうことを願うばかりです。
Author:きゃすぱ〜
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